大腸内視鏡検査

検査内容

平成30年からH290Iという最新機器に変更しました。
さらに楽な検査ができます。NBI観察を併用してより正確な観察を行っています。
平成30年9月で4053例の検査を行いました。
当院では午前中に自宅で下剤を飲んでいただき午後検査を行っています。
点滴をとって鎮静剤を必要に応じて使用します。
ポリープ切除した場合その断端にクリップをかけて術後の出血を予防しています。予約制です。

手順

1. 予約

検査の日を決めていただきます。

過去及び現在の病気の情報を記入(アンケート形式)していただきます。
特に始めての方には検査を安全に進めるうえで必要なことです。
抗凝固剤を飲んでいる方、麻酔で過去に異常反応が出た方は必ず申し出てください。
術前検査感染症の有無、血液凝固系(血が固まる機能)を採血して調べます。
特に便秘傾向が強いか否か、以前に同じ検査で辛かったかどうか、腹部の手術を以前にされているか、などの情報が重要です。
予約票はこちらからご覧いただけます。

2. 説明

説明をお聞きいただいた上、同意書にご記入いただきます。

3. 下剤の服用法

  1. 検査前日夜9時に、前処置下剤「ラキソデート」を服用します。この下剤の反応は、翌朝にあります。
  2. 翌朝マグコロールPという粉末の下剤を1.8Lの水に溶かして服用します。
  3. 何回かトイレに行く間に透明な水様便になれば準備完了です。
    約2時間かかります。

4. 検査

  1. 衣服を検査着に着替えます。
  2. 直前に点滴、鎮痛剤静注。
  3. 検査ベッドに左横向き膝を曲げた姿勢で始めます。途中、仰向け、右横など体を回転して体位を変えます。
  4. 大腸にカメラを挿入して行くと時々圧迫感や軽い痛みがあります。これは大腸の緊張が原因です。このときは決して我慢しないで声で伝えてください。

検査を受けられる方と術者が常にコミュニケーションをとることが大変大事なことです。
私は患者さんと常に会話しながら検査をするようにしています。
最近は腸をできるだけ膨らまさない無送気法を導入しています。当院では観察時の送気にはCO2(二酸化炭素)を使用しています。
空気には窒素が多く含まれ一度腸に入るとオナラで出る以外に排出できません。
一方CO2は粘膜からすみやかに吸収され血液にとけて肺からガスで出ていきます。
ビールたくさん飲んでもオナラが出ないのはこのためです。
検査時間は平均30分くらいですが個人差とポリープの数で増減があります。

5. ポリープ切除

切除可能なポリープは検査中に切除します。
高周波電流で焼ききります。血管も焼けて固まることで止血されます。
粘膜には痛みの神経はないのでまったく痛くありません。

6. ポリープ切除の合併症

まれに出血、穿孔が見られます。頻度は出血が1000人に1~2人、穿孔はその10分の1です。
出血は痛みを伴わず急に便意を催しますが大出血になることはまれです。
出血した場合は速やかに緊急内視鏡を行いクリップをかけて止血します。
緊急事態に対処するため、虎ノ門病院との連携を密にとっております。

7. 回復

個人差がありますが検査後大腸に空気が残るため腹満感が続きます。
腸が動くときに腹痛を感じることがありますがガスが出るにつれて楽になります。
検査後はしばらくリカバリーベッドで休んでいただきます。

8. 帰宅後の注意

ポリープ切除した場合1週間は体に無理なことは控えていただきます。
特におなかをもむこと、重いものを持つ、しゃがんで作業をするあるいは走ること、などが出血の原因になります。
もし出血した場合クリニックの緊急電話に連絡を入れていただき指示をうけてください。